白半建設株式会社
■2004年12月のNEWS

■ CO2の削減に向けて 降幡廣信氏講話より
 
 今我々を取り巻く一番の重要な課題は、CO2の排出量を削減し、地球温暖化防止へ向けた行動をすることではないでしょうか。
 了願寺本堂等修復工事において、設計監理をされた株式会社降幡(ふりはた)建築設計事務所の降幡廣信氏のお話の中に、この点について示唆に富む内容がありましたので、ご紹介させて頂きます。
 このお話は、工事に先立ち、現場担当員・各職長に対して、今回の工事の意義や心構えについてご講話いただいたものです。
 以下に講話内容を掲載いたしますので、ご一読いただければと思います。

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(降幡廣信氏 講話内容)

 二酸化炭素は地球の温度を保つために存在してきたが、エネルギー消費の増大により近年多くなりすぎて、温暖化を引き起こし、問題となっている。木は空気中の二酸化炭素を吸収し固形化しストックしている。炭はその証拠である。ところがそれを灰にしてしまうと空気中に二酸化炭素が放出されてしまう。
 
 今まで、古い材料は捨てて、新しい木材で建築を作るという使い捨ての社会であった。
 そんな中、循環型社会への対応が求められる現在、古い木材を捨てたり燃やしたりせずより多く使うことが二酸化炭素を固形にして地上にストックすることになり、温暖化を防止する観点からも、非常に意義のあることである。
 今回の工事はそういった意義のものでもある。
 
 また、現代の住まいにおける便利さ優先は、無駄を追放し、落ち着きと奥ゆかしさまでも追放してしまった。
 奥ゆかしさを失い、あからさまになってしまった。伝統的な住居には奥ゆかしさや落ち着きといったものが備わっている。それは人の心にとって非常に大切なものではないかと思う。

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 まもなく2005年をむかえます。来年は、「自然の叡智」をテーマにした愛知万博が開催されます。「もの」ではなく、「次の時代の価値観」を残すといわれるこの万博でも、いろいろな事を学んでいきたいと思います。
 

 
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